新刀備前伝の代表格というべき名工、新刀上々作の多々良長幸の刀です。本国は紀伊国で紀州石堂の雄、河内守康永の弟子となり、その後、大坂に移住し、大坂石堂のトップとして見事な備前一文字の作を作りました。
なお、最上大業物としてあまりにも有名な本工ですが、その作の多くが一文字に化けたと古くから言われており、在銘正真がまことに貴重な幻の名工とも言われています。本刀も高級武士の特注による寸法、出来であり、まさに吉岡一文字に見紛う覇気に溢れた逸品です。拵えも見事な時代拵えで、まさに大名物の風格です。
長幸於摂津國作之
刃長 | 反り | 元重 | 元幅 | 先重 | 先幅 |
66.4cm | 0.9cm | 0.66cm | 2.94cm | 0.52cm | 2cm |
江戸前期 摂津 特別保存刀剣 白鞘、拵付 380万円













