法華三郎信房、会心の大小揃いです。桐箱付き。
法華三郎信房は仙台藩工であり大和伝、随一の刀匠であった初代国包の流れを継いだ九代半蔵国包(1763年没)に学び、後に大和伝保昌派の作風の復元に成功して信房と名乗りました。昭和39年の新作美術刀剣展に大和伝を出品し入賞し、以降毎年入賞し昭和56年には無鑑査となられました。現代刀工のうち大和伝保昌派の鍛錬ができるのは法華三郎信房だけと言われています。本作、姿は豪壮ながら優美な姿で、重ねしっかりとして実用を重視した体配です。地金は柾目肌が入って地沸がつき、所々に沸筋が輝き神秘的な光を発しており極めて格調の高い作風です。刃文は匂いやや締り心に小沸がつく太直刃に、互の目足が入り、葉、砂流し、刃縁には金線が絡みます。帽子は直ぐとなり、先が火炎のごとく燃えて小丸へ返ります。茎は生ぶで流暢で立派な堂々とした銘が入っております。